なにもない

mercoledi tredici maggio

復活したかに見えた携帯が、ふっとダメになったのが少し前。

たいしてため込んではいなかったものの、それなりに大事にしていた登録番号が、きれいに手から離れて行った。

よかったのかもしれない。

忘れたような、絶対思い出したくないところ。

訪れたくとも、もう決して足の向かないところ。

憧れこそ消えたけれど、分不相応なところ。

もし顔を出したとしても、迷惑をかけてしまうところ。

危なくて、できれば近寄りたくないところ。

などなどを未練がましく残していてはいけない。

必要とされれば、向うから連絡が来る。

実際そんなふうであり、ちっとも困っていない。

さみしいけれど。

ダレンさんのOcean

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