香り大量生産


この山からふもとへ香りが降りて行く。
白く見えるのすべてアカシア。あっち側もアカシア。
本名はニセアカシアと言うらしいけれど、アカシア。
ここへ来る道のりを登って来るあいだに、
アカシアが発散する芳香の作用か、とてもロマンチックな気分になれる。
脳内では「星影の小径」(ちあきさんバージョン)の歌がループループ♪
なんてったって、あなたのささやきはアカシヤの香りらしいですからね、
どんだけ甘い野郎なのかと。
ぽわわわわ〜ん・・・・・・・・・・ハイ!妄想そこまで!
そんな夢見心地を切り裂くもーもーという間延びしたウシガエルの声。
この沼地はウシガエルがまだ残っているのねー。へー。
もーもーと愛の賛歌を歌った後に、
プッッと鼻からオナラ(いや、違うよね)をするのがまた可笑しい。
アカシアの香りじゃなくていいから、プッッとくる面白い話が聞きたい。