霧の中から聞こえくる


ゆうべから耳元かと思うほど近くで汽笛が鳴っていると思ったら、
今朝は、お隣はこんなに遠かったかしら?と思うほど深い霧。
山は見えず、海も見えず、空が降りていた。
窓を全開にすると、ぎゅっと濃縮された緑が解き放たれたような香りが流れ込んでくる。
抜き打ちで春。
これはぜったい春。
何かが始まっているかのような。かのうな。かのような。


信用はするけれど期待はしない。


本日のお菓子は若草。
ラクガンのようなスアマのようなじゃりじゃりに包まれた求肥。松山からのお土産。